地図なき人生の足あと

「旅×仕事×暮らし」を自由にデザインするノート

【最新】エチオピア旅行記

エチオピアのダナキル砂漠に向かう道

トラブルと交渉、エチオピアのツアーで起きた本当のこと

旅先でのトラブルは、できれば避けたいもの。 けれど、それが現地の人との関係を変えることもある。そう感じさせられたのが、エチオピアでの体験だった。 飛行機の欠航に始まり、ツアー会社とのすれ違い、言い争い、そして予期せぬ展開の連続。旅の途中では、怒りや戸惑いもあった。 それでも、最後に残ったのは、不思議なほどあたたかい感情だった。言葉の壁を越えて、お互いの気持ちが見えた瞬間もあったと思う。 これは、私がエチオピアで出会った、すこし風変わりで、でも確かに人間味あふれた旅の記録です。 旅の歯車が狂いはじめた朝 旅 …

アディスアベバの街並み

「貧困」と思った瞬間、私の視点は曇った|アディスアベバで出会った少年たち

アディスアベバの街角で、少年たちが近寄ってきた。手には使い込まれたブラシと布。私の靴をじっと見つめ、靴を磨くジェスチャーをする。 私は首を横に振り、その場を離れた。関わると面倒だから。旅先ではよくあることだから。そう言い聞かせながら、心のどこかで「貧しい子どもたちが気の毒だ」と思っていた。 それが間違いだったとは思わない。でも、あの瞬間、彼らを「貧困」とラベリングして距離を置いた自分がいた。あのときの選択の裏に、自分の限界があったことは否定できない。 都市開発の裏にある見えない記憶 アディスアベバの第一印 …

アディスアベバの街並み

誕生日を祝われたことがない青年と歩いたアディスアベバの一日

アディスアベバの空港に降り立ったとき、私はこの街についてほとんど何も知らなかった。エチオピアの首都、標高2,400メートル、発展する都市。そんな断片的な情報だけが頭にあった。 街を案内してくれたのは、現地ツアー会社の若いガイドの青年。最初はどこにでもいるスタッフのひとりだと思っていた。だが、いくつか会話を交わすうちに、彼の過去が少しずつ見えてきた。 かつてナイトクラブで働き、薬に手を出したこともあるという。それでも今はガイドとして真面目に働き、得た収入で大学に通っている。そんな彼が、ふと口にした。「誕生日 …

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