海外旅行保険の比較と選び方|クレカ併用で短期〜長期対応

海外旅行保険の比較と選び方

そもそも海外旅行保険って、本当に必要なの?
クレジットカードの付帯保険で足りるのか、有料の旅行保険にすべきなのか。
調べれば調べるほど情報が増えていき、かえって判断が難しくなることもあります。

本記事では、クレジットカード付帯保険・国内の海外旅行保険・海外のオンライン保険という3つの選択肢を軸に、それぞれの特徴や注意点を具体的に比較しています。
あわせて、私自身が長期の旅の中でどのように保険を選び、組み合わせ、実際に使ってきたかも紹介します。

海外保険を検討するうえで、現実的な選択肢を見つける参考になれば幸いです。

なぜ海外旅行保険が必要か?

世界一周や数ヶ月にわたる海外長期滞在では、トラブルが起きたときの影響が大きくなります。
日本にいるときには想定しにくい「医療費の高額請求」「盗難や遅延による損失」「現地でのトラブル対応」など、数十万円〜数百万円単位の費用が発生することもあります。

これらのリスクに備えるのが海外旅行保険です。
「使わないまま旅を終えられる」のが理想ですが、万が一のときには旅の継続自体が不可能になるような損失が発生することもあります。
特に長期・多国滞在型の旅では、事前の保険選びが旅の自由度と安全性を大きく左右します。

医療・救援に関する補償

最も深刻なトラブルの一つが、現地での病気やケガによる医療費です。
アメリカやヨーロッパ、中東の一部では医療費が非常に高額で、軽い診察でも数万円〜十数万円、入院ともなれば100万円以上の費用が発生するケースもあります。

また、救急搬送・通訳費用・家族の現地渡航費などを含む「救援者費用」も、加入していないと大きな負担になります。

携行品・移動トラブルへの補償

長期旅行では持ち歩く荷物も多くなり、盗難や破損・紛失のリスクも高まります。
特にノートパソコンやカメラ、スマートフォンといった高価な電子機器を持つ場合、「携行品損害」の補償は重要です。

さらに、移動の多い旅ではフライト遅延やロストバゲージといったトラブルも避けられません。LCC利用中に便がキャンセルされ、空港で一晩過ごした経験がある人も多いはずです。

そうした際にホテル代や再予約のチケット代を補償してくれるかどうかは、旅の安心感を左右する要素の一つです。

損害賠償・法律トラブルへの対応

海外では文化の違いから、意図せずトラブルを招いてしまうこともあります。
ホテルの備品を壊してしまったり、誰かにケガを負わせてしまったりといった場合、現地の法律に基づき損害賠償を請求される可能性があります。

こうした「賠償責任」の補償や、弁護士費用などの法的支援が含まれているかどうかも、保険選びで確認すべきポイントです。

クレジットカード付帯保険とは?

クレジットカードに付帯する海外旅行保険は、「無料で使える保険」として旅人の間でも広く知られています。特に短期の旅行や、最初の数カ国だけをカバーしたい場合には、初期コストを抑えられる強力な選択肢です。

ただし、補償の対象や金額、適用条件はカードによって大きく異なり、「持っていれば安心」と思い込んでいると、いざという時に使えないケースもあります。特に近年では規約変更も増えており、出発前に確認すべきポイントが複雑化しています。

本セクションでは、クレジットカード保険の仕組みと補償内容、上位カードや複数カードの活用法、そして90日を超える旅における限界と注意点までを、実例を交えて解説します。

クレジットカード保険の仕組みと補償内容

クレジットカード付帯保険には、主に「自動付帯」と「利用付帯」の2種類があります。

  • 自動付帯:カードを持っているだけで、出国と同時に保険が自動的に有効になります。
  • 利用付帯:航空券や公共交通機関の代金をそのカードで支払うことで保険が適用されます。

たとえば、エポスカードや楽天カード(一般)、三井住友NLカードなどは利用付帯型で、出発前に正しく条件を満たさなければ保険が有効になりません。
また、エポスカード(通常)は2023年10月から自動付帯→利用付帯に変更されており、条件未達で出発してしまうと補償が無効になるリスクがあります。

以下は代表的なクレジットカードの補償内容です(執筆時点の情報)。

カード名保険タイプ傷害治療疾病治療携行品賠償責任補償期間
エポスカード(通常)利用付帯200万円270万円20万円2,000万円90日
楽天カード(一般)利用付帯200万円200万円20万円2,000万円90日
三井住友NL利用付帯100万円100万円15万円2,500万円90日
エポスプラチナカード自動+利用付帯300万円300万円50万円3,000万円90日

※最新情報は各カード会社の公式サイトをご確認ください。

上位カードと複数枚利用による補償強化

年会費無料のカードでも一定の補償はありますが、プラチナ・ゴールドクラスのカードでは補償内容が大きく強化されます。

筆者が使用しているエポスプラチナカードでは、付帯保険が自動発動するだけでなく、航空便の遅延や欠航による宿泊費などもカバーされます。実際に、カンボジアからタイへの便が欠航した際に、宿泊費2万円が補償された経験があります。

また、複数枚のカードを利用して補償額を合算できるケースもあります。以下のような「実費補償型」の項目は、条件を満たせば合算可能です。

  • 傷害治療費用
  • 疾病治療費用
  • 救援者費用

たとえば2枚の利用付帯カードで、各300万円の疾病治療補償がある場合、合計600万円まで補償される可能性があります。

ただし、以下の点には注意が必要です。

  • 死亡・後遺障害保険金は合算不可(最高額のカード1枚のみ適用)
  • 携行品や賠償責任は原則合算不可(一方の保険からのみ支払われる)
  • 利用付帯の条件(航空券などの支払い)をすべて満たす必要あり
  • 請求手続きは各カード会社に個別で行う必要がある

事前に「どのカードで何を支払うか」「補償内容がどう重複するか」を把握しておくことで、トラブル時の対応力が高まります。

クレカ保険の制限と「90日ルール」

クレジットカード保険は便利でコストもかかりませんが、長期旅行者にとっては大きな制限もあります。

最大の制約が「補償期間が90日以内」という点です。これは、カード会社がこの保険を「一時的な海外旅行」のリスクに限定して設計しているためで、原則として延長は不可能です。

かつては、補償が切れた後に別のカードを使って再スタートできるといった裏技が紹介されることもありましたが、現在では各社が明確に規約で否定しております(例:リクルートカードなど)。

また、補償額も有料保険に比べて控えめで、以下のようなケースではカバーしきれない可能性があります。

  • 医療費が非常に高額な国(米国、UAEなど)
  • 高価な機材(カメラ・PC等)の盗難・破損
  • 長期間の入院や治療が必要な病気・ケガ

クレジットカード保険は短期旅行に最適化された補償であることを理解し、90日を超える旅では他の保険との併用が前提となります。

国内の海外旅行保険で補償を補う

海外旅行に出るとき、多くの人が最初に検討するのは「クレジットカード付帯保険」ですが、その補償範囲や金額には限界があります。たとえば医療費や賠償責任の上限が低かったり、90日以上の滞在には対応していなかったりと、安心して旅を続けるには不安が残る部分も少なくありません。

そこで頼りになるのが、日本の保険会社が提供する有料の海外旅行保険です。一定の費用はかかるものの、補償の手厚さやサポートの安心感という点で、クレジットカード保険を大きく補完してくれる存在です。

ただし、世界一周や長期滞在など「90日を超える旅」を前提とする場合、日本の保険には出国後には新たに加入できない、延長にも制限があるといった制度上の制約があります。こうした制約を知らずに出発してしまうと、旅の途中で補償が途切れ、「使えると思っていたのに使えなかった」という事態に繋がる可能性もあります。

このセクションでは、日本の保険の活用ポイントとその限界、そして長期旅行への現実的な対応方法について、3つの視点から整理します。

カード保険の弱点を補える心強い選択肢

日本の保険会社の海外旅行保険には、以下のような強みがあります。

  • クレジットカードではカバーしきれない部分(携行品、賠償責任など)を補強できる
  • 保険会社によっては、キャッシュレス診療に対応した提携病院が多い
  • 日本語サポートがあるため、トラブル時のやりとりも安心
  • 一括で包括的に補償を受けられる(管理がシンプル)

特に初めての海外旅行や、医療費が高い国への渡航では、補償バランスの良さや対応力の高さが大きなメリットになります。

出国後の加入・延長に制約あり

便利な反面、日本の保険には制度上の制限も存在します。

  • 多くの保険商品は「出国前の日本国内からの申し込み」が必須
  • 金融庁の規制により、出国後に日本の保険に新規加入することは原則不可
  • 一部の保険商品では延長も可能だが、保険期間内に手続きを済ませる必要がある

たとえば、損保ジャパンの「off!」では最大92日までの延長が可能ですが、以下のような条件があります。

  • 延長申請は保険期間が終了する前に行うこと
  • 代理人(日本にいる家族など)による手続きが必要
  • 延長できる商品・プランは限定的

長期旅行では海外保険との併用が現実的

90日を超える長期旅行では、日本の保険のみで補償を継続するのは現実的ではありません。そのため、日本の保険で前半をカバーし、後半からは海外保険へ切り替えるといった組み合わせが現実的です。

たとえば以下のような戦略があります。

  • 出発時:クレジットカード or 日本の保険で手厚くスタート
  • 90日後:SafetyWingやWorld Nomadsなどの海外保険にオンライン加入

海外保険は、出国後の加入・延長に柔軟に対応できるため、長期旅行やノマド的な旅に適しています。日本の保険との連携によって、旅の前半後半で最適な補償を選ぶことが重要です。

海外の旅行保険を使うという選択

長期旅行や世界一周のような柔軟な旅では、日本の保険だけでは対応しきれない場面が出てきます。そうしたときに頼りになるのが、出国後でも加入・延長が可能な海外の旅行保険です。

ただし、補償の柔軟性がある一方で、英語での手続きや保険金請求の手間、キャッシュレス診療に対応しないケースなど、注意点もあります。

このセクションでは、代表的な海外保険の特徴と、利用時に気をつけるべきポイントを3つの視点から整理します。

旅の途中でも加入・延長できる海外保険

海外保険の最大のメリットは、出国後でも加入・延長が可能なことです。日本の保険では出国後の新規契約ができませんが、海外の保険会社が提供するプランでは、すでに旅を始めている人でもオンラインで申し込むことができます。

特に人気のある代表的な保険会社は以下の通りです。

  • SafetyWing(セーフティーウィング)
     月額約$45で、自動更新型の柔軟なプラン。医療費補償に加え、一部の旅行トラブル(遅延など)にも対応。デジタルノマドや長期旅行者に人気。
  • World Nomads(ワールドノマズ)
     短期から長期まで対応可能で、登山やダイビングなど高リスクアクティビティにも補償。国や旅のスタイルに応じて細かくカスタマイズできる。
  • IMG Global(インターナショナルメディカルグループ)
     本格的な医療保険に近い内容で、長期滞在者や家族向けプランも提供。年間契約が基本で、補償額が大きい。

いずれも日本語対応はありませんが、世界中のバックパッカーやリモートワーカーに広く利用されている信頼性の高いサービスです。

英語対応と請求時の注意点

海外保険は、申し込みから保険金請求に至るまで、すべて英語での対応が基本となります。英語に不安がある人にとっては、トラブル時のやりとりがハードルになることもあります。

また、保険金を請求する際は、以下のような書類を自力で取得・管理する必要があります。

  • 英文の診断書(Hospital Reportなど)
  • 病院や薬局の領収書(英語表記)
  • パスポートや航空券の写し

これらをスキャン・翻訳し、保険会社の専用フォームからアップロードして提出するのが一般的です。特に自己手配型で動く旅人にとっては、トラブル時の冷静な対応力が求められます。

費用と補償内容の目安を知る

海外保険の費用は、加入年齢や補償内容、滞在地域によって変動しますが、月額40〜100ドル程度が一般的です。

  • SafetyWing:月額約$45、補償上限は$250,000(約3,900万円)
  • World Nomads:プランによって$500,000程度まで補償可能
  • IMG Global:最大$1,000,000(約1億5000万円)を超える医療補償プランもあり

補償額は大きい一方で、キャッシュレス診療に対応していないケースも多く、いったん自費で立て替える必要がある点には注意が必要です。緊急時は保険会社の指定連絡先に連絡することでサポートを受けられるケースもありますが、地域によっては対応に時間がかかることもあります。

旅のスタイル別・保険加入パターン5選【ケース別戦略】

ここまで、クレジットカード付帯保険・日本の海外旅行保険・海外保険の3タイプについて、それぞれの特徴と注意点を整理してきました。

しかし、実際の旅では「どれか一つを選べばOK」という単純な話ではありません。旅の期間やリスク許容度、費用感、サポート体制への期待など、複数の要素を組み合わせて保険戦略を立てる必要があります。

ここからは、旅のスタイルに応じた具体的な保険加入パターンを5つに整理し、それぞれのメリット・デメリット、向いているケースを解説していきます。

以下の表は、それぞれの保険加入パターンを横断的に比較したものです。
具体的な解説に入る前に、自分の旅のスタイルがどの位置に当てはまるか、ぜひ確認してみてください。

パターン対象期間コスト重視安心・サポート延長の可否おすすめタイプ
① クレカ付帯のみ~90日以内◎ 非常に安価△ 補償は限定的× 補償切れに注意短期旅行者/価格重視
② クレカ+国内保険~90日以内◎ 安価に補強可○ サポートは一部頼れる× 原則不可初・中級者/コスパ志向
③ クレカ+海外保険90日以上○ 初期費用は抑制△ 英語対応・立替必要◎ 柔軟に切替可能世界一周者/中長期旅
④ 国内保険のみ~90~180日(条件付)△ 長期で高額化◎ 日本語対応で安心△ 条件付き延長のみ快適重視/家族の安心感
⑤ 海外保険のみ90日以上~長期○ プランにより適正○ 柔軟な対応が可能◎ 出国後加入OK海外ノマド/周遊型旅人

※補足:上位クレジットカード(例:プラチナ・ゴールド)を使えば、①の戦略でも②や④に近い補償が得られる場合があります。カード保険の活用については別記事でも詳しく紹介します。

それではここから、5つの保険加入パターンについて、それぞれの特徴と適した旅スタイルを順に見ていきましょう。

① クレカ付帯のみ(90日以内)

コスト重視の短期旅行向け。リスクが少ない旅なら選択肢に。

  • 〇 年会費無料カードでも補償がつく
  • 〇 航空券などをカード払いするだけで利用可能(利用付帯)
  • 補償額は低め、キャッシュレス診療は一部の提携病院・緊急時に限られることが多い
  • × 滞在が90日を超えると自動的に補償切れ

おすすめ対象:短期旅行者/都市部観光メインの人/医療費が高額な欧米以外に滞在

② クレカ+国内保険で補強(90日以内)

保険料は抑えつつ、補償の不足分をカバーしたい人向けのハイブリッド型。

  • 〇 クレカの治療費にプラスして、携行品や賠償などを強化可能(実費型補償は合算可、限度額や免責条件に注意)
  • 〇 クレカの利用条件を満たすだけで費用を抑えられる
  • × クレカ+国内保険の合算条件を管理する必要あり
  • × 90日以上の延長には対応不可(日本の保険会社の制限)

おすすめ対象:費用と安心のバランスを取りたい旅人/初・中級者

③ クレカ(90日)+海外保険で延長

前半はカードでカバーし、後半から海外保険に切り替える“分割型”。

  • 〇 90日までは費用を抑え、その後に保険を切り替えて延長
  • 〇 出国後に海外保険へ切り替えが可能(SafetyWingなど)
  • × 時期によって補償が切り替わるため手続きや管理に注意
  • × 英語対応や自費立替が必要な場面も

おすすめ対象:世界一周者/90日を超える中〜長期旅/費用最適化志向

④ 国内保険のみでフルカバー

安心感と日本語サポート重視。ただし期間とコストには注意が必要。

  • 〇 補償のバランスが良く、日本語対応でトラブル時も安心
  • 〇 一括契約で管理しやすい
  • × 出国後の加入不可。延長は保険期間内に限り一部商品で可能
  • × 長期だと高額になりがち(数ヶ月で数万円〜)

おすすめ対象:高リスク地域渡航/快適性を重視したい人/家族からの安心感重視

⑤ 海外保険のみでフルカバー

海外保険会社と直接契約。自由度と延長・再加入の柔軟性が魅力。

  • 〇 出国後でも加入・延長ができる(特にノマドや周遊型に最適)
  • 〇 長期滞在者向けプランあり(最大1年など)
  • × 英語での申し込み・申請が基本
  • × 自費立替が必要なこともある

おすすめ対象:海外ノマド/周遊型世界一周/90日以上の長期滞在者

国内・海外の保険会社プラン比較表【補償・費用・加入条件】

ここでは、日本国内の保険会社と、海外発の保険会社を比較できるよう、主要項目を表形式でまとめました。それぞれの強み・制限を理解した上で、自分の旅に最適なプランを見つけましょう。

プラン名加入元月額の目安医療補償上限携行品補償出国後加入延長可否日本語対応備考
損保ジャパン(off!)日本約6,000円3,000万円あり(20万円)×△(条件付き)延長は保険期間内に限る
AIG海外旅行保険日本約7,000円無制限(プランによる)あり(上限あり)××自動付帯はなし。帰国便必須
SafetyWing海外約$45$250,000△(盗難中心)〇(自動更新)×自由延長・1週間単位で解約可
World Nomads海外約$70〜90$500,000前後あり〇(再加入も可)×高額アクティビティ対応あり
IMG Global(Patriot Plan)海外約$60〜100$1,000,000あり×年間契約プランもあり

※レートや商品内容により料金・補償額は変動します。正確な条件は各公式サイトをご確認ください。

実体験から見る保険戦略|私が選んだプランとその理由

海外旅行保険をどう選ぶかは、旅の目的や性格によって大きく異なります。私自身は、長期で世界を旅しながら仕事も続けるスタイルのため、保険にかけるコストはなるべく抑えたいと思っていました。ただし、何かあったときにはスムーズに対応してもらえる安心感も大切です。

ここでは、実際に私が選んだ保険の組み合わせと、その結果どうだったかを紹介します。日本の保険の丁寧なサポートと、海外保険の柔軟性の両方を体感したことで、それぞれの特徴がよく見えてきました。

エポスプラチナ+SafetyWing|日本の安心と海外の柔軟性を両立

私が選んだのは、「エポスプラチナカード(引受:三井住友海上)+SafetyWing」の組み合わせです。

  • 旅の前半(90日間)は、エポスプラチナカードに付帯する海外旅行保険を利用。事前申請不要で、出発日から自動的に保険が有効になる仕組みです。
  • その後は、出国後でもオンラインで契約できる海外保険「SafetyWing」に切り替えました。こちらは月単位で加入・延長でき、旅程が流動的でも対応しやすい点が決め手でした。

この組み合わせにより、旅の序盤は日本の手厚いサポートを受け、後半は自由度を確保するという柔軟な体制を構築できました。

三井住友海上の補償体験|迅速で丁寧な対応に安心

実際にエポスプラチナの保険を使ったのは、カンボジアからタイへのフライトが欠航し、予定外の宿泊が必要になったときです。約2万円の追加宿泊費が発生しましたが、申請後すぐに補償されました。

  • 担当は三井住友海上。最初に提出した書類に不備がありましたが、日本語でやり取りできたため、訂正もスムーズでした。
  • 書類提出からその週のうちに振込まで完了し、スピード感も非常に優れていました。
  • 対応は丁寧で、困っている旅人への配慮が行き届いている印象でした。

この対応を経験すると、「至れり尽くせり」という言葉が自然に思い浮かびました。安心感や快適さを重視する旅行者にとって、日本の保険会社の対応は非常に心強い存在だと実感しました。

海外保険を選んだ理由|コストと自由度を優先

いっぽうで、私は長期旅を前提としていたため、保険に大きな固定費をかけるのは避けたいと考えていました。

  • 日本の大手保険会社は、出国後の延長ができない
  • 契約期間が固定されており、途中のルート変更や延泊に対応しづらい

私自身、英語でのサポートも大きな負担には感じないタイプなので、後半の期間はSafetyWingに切り替えました。オンラインで簡単に加入・延長ができ、クレジットカードで月ごとに自動更新される仕組みは、旅を続けながらでも使いやすいと感じました。

結論|私がたどり着いたバランスの取り方

最終的に、「前半は日本の手厚い保険、後半は海外の柔軟な保険」という構成は、私にとって理想的なバランスでした。

  • 快適で安心な旅を重視したい人には、日本の保険会社の手厚さが最適
  • コストを抑えて自由に旅を続けたい人には、海外保険の柔軟性が魅力

このように、どちらが優れているというより、旅のスタイルに合わせて使い分けることが重要だと実感しています。

まとめ|保険は「使える状態」までが準備

ここまでで、海外旅行保険の特徴や選び方はひと通り紹介しました。
あとは、自分の旅のスタイルや期間に合わせて、無理のない選択をするだけです。

ただし、保険は入るだけではなく、使える状態にしておくところまでが準備です。

たとえば、

  • 利用付帯のクレカ保険なら、出発前に対象の支払いを済ませておく
  • 万が一に備えて、領収書や診断書などの必要書類を把握しておく
  • キャッシュレス診療が可能な病院や、保険会社の連絡先を控えておく
  • 英語でのやりとりが必要な場合は、その前提で動けるようにしておく

保険は、加入しただけでは役に立ちません。
「いざ」という場面で確実に使える状態にしておくことが、旅を続けるための備えになります。